建築基本法制定準備会主催のシンポジウム「建築関連法の簡略化」が 港区芝にある建築会館で21日に開催されました。
建築界では2007年の改正建築基準法の施行は間違いだったというのが基本認識です。
ひとり国交省だけが正しい改正だったと強弁しています。
この現状を根本的に見直して建築本来の姿に戻そうというのがこの「建築基本法」制定の動きです。
シンポジウムではどの発表者もこの基本的認識は共通しています。
現在日本建築学会では、国交省の依頼による「平成20年度建築基準整備促進補助金事業」を受けて、「建築の質の向上に関する検討」作業を進めています。
その中で質の高い建築について意見をまとめていますが、同時に「建築基本法」についても検討されています。この内容はかなり信頼度の高いものなので、是非建築基本法制定に向けて動いてほしいと思っています。
国交省は社整審で当初は「建築基本法」制定を視野に入れて検討してほしいということを言っていましたが、神田先生などの報告を受けて、その後態度が変わり、「建築基本法」制定は控えるようになってきているように思われます。
07年から今まで、改正建築基準法、改正建築士法、瑕疵担保履行法などを見直すことはさらさらないので、建築界の動きを牽制すると思われます。
国交省の考えていた「建築基本法」と民間が政策提言する「建築基本法」とは明らかに違いますが、そのことについては『建築ジャーナル』5月号のコラムに書きましたので後ほどご覧ください。
http://www.kinokenchiku.biz/writing.html(5月掲載予定)
建築界ではようやく「建築基本法」制定の機運がでてきたので実現のために私も動きたいと思います。
どうぞご期待ください。