新宿区大久保地域センターで第5回多文化学校を開催しました。
テーマは「非正規滞在者から学ぶ日本社会」、講師は渡辺英俊(移住労働者と連帯する全国ネットワーク共同代表)でした。
http://www.jca.apc.org/migrant-net/Japanese/Japanese.html
牧師だった渡辺さんは20年前に怪我した外国人労働者と関わってからずっと外国人支援に関わっています。渡辺さんが実体験から以下の報告がありました。
日本はずっと外国人単純労働者の受け入れを拒否しながら、一方で労働力不足を補い、安価な労働力としていろいろな口実で外国人を受け入れています。
外国人の受け入れについて政府はずっと無策状態で、そのために「不法」滞在者が増えてしまいました。行政は「不法」という言葉を使いますが、ほとんどのオーバーステイ外国人は犯罪と関係ない存在です。
現在、彼らの半数を摘発して送還するという目標を立て、非正規滞在者の取り締まりを厳しくしています。これもすべて摘発すると日本経済が打撃を受けるからという勝手な都合からです。警察庁は国民に超過滞在者に犯罪者のレッテルを貼るために、『警察白書』に嘘のデータを公開して、超過滞在者=凶悪犯のイメージを作りました。データの取り方が恣意的だったので国会で追及され、その部分が撤回されました。
外国人の単純労働の労働力は日系人、研修生・実習生、非正規滞在者でまかなわれています。この人たちがいなくなれば日本経済に相当な打撃になりますが、彼らの身分は保障されていません。かれらの内正規で滞在している人でも健康保険に加入できていない人が多くいます。
日本を外国人を労働力という視点で政策を講じるのではなく、労働者として移住することを十分に視野において政策を打ち出すべきです。
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